去年の11月に静岡県の三島(保護猫かあさんのおうち)から埼玉の我が家にやってきた三毛猫女子、みーたん。そろそろ1歳。
保護猫かあさんが、みーたんの近況を知りたがっているので、書くことにする。
みーたん、自分の後ろ盾に気づく
うちには先住猫の黒猫老女(2011年生まれ)がいるのですが、この黒猫が大の猫嫌いなことはわかっていました。みーたんを受け入れる可能性が限りなくゼロに近いことも。
案の定、みーたんがやってきたその日から、シャーシャー怒りまくり。
近寄んな小娘、あっち行け!(怒)
仲良くしたいのに、ちっとも仲良くしてくれない・・・
最初は哀しそうに凹んでいたみーたんでしたが、出張仕事が減ってきた私がいつも家に居るようになると、
「この家で一番強い人が私のお母さんなんだ!!!(ΦωΦ)キラーン」
という、自分の後ろ盾の強さに気づいたようで、態度が急変。
シャーシャーと威嚇してくる黒猫を「スイッチ押すと過剰なリアクションを返してくる、おもしれーオモチャ(単2電池×2本)」と、認識を改めたようで、しつこくオモチャ(黒猫)を追いかけ回す日々。
シャーシャー怒りながら逃げる黒猫。
はい、同居問題これにて解決。
いまも2匹はまったく仲良くなく、相変わらずシャーシャー言われてますが、お互い慣れてきたというか飽きてきた感あり。よく言えば、ほどよい距離感。
動物の環境適応力は素晴らしい。これ人間だったらノイローゼ案件。
みーたん、介護猫になる
階段の上から、お気に入りのキティちゃんを投げてやると、大喜びで走っていき、キティちゃんを咥えて階段を駆け上り、私の足元にポトンと置く。
投げて〜投げて〜はよ投げて〜
こんな犬みたいな猫は私も初めてだ。
みーたんが祖母の部屋から盗んできたキティちゃんは、いたぶられてボロボロに。
若さゆえに体力があり余っているみーたんの行動エリアを広げるべく、祖母の居住スペースである1階をみーたんに開放した。
3月に家の中で転んで骨折し、2ヶ月の入院を経て戻ってきた99歳の祖母(要介護度が2から3へ)。
私や母と違い、さほど犬猫好きではない認知症の祖母が、どんなリアクションをするか多少の不安はあった。
結果は・・・祖母大喜び。
「可愛い猫だねー」
「キレイな模様だね」
「あさちゃんの猫なの?」
「名前はなんていうの?」
みーたんだよ。
このやり取りを1ヶ月くらい毎日繰り返した。認知症なんでね。
みーたんも祖母に懐き、杖でゆっくりと室内を移動する祖母の足元をビュンビュン駆け抜けていく。おいやめろ。
私が家に居るときも、あれ?いないなーと思うと階下にいる。祖母のことが好きなのかしら。良いことだ。
みーたん、本来の目的が暴かれる
7月から祖母を介護施設にぶち込んだ。
1ヶ月間のショートステイ。ぜんぜんショートじゃないステイ。なんでぶち込んだかというと、理由は3つ。
・新設で赤字気味の施設から「空きがあるんですけどいかがですか〜」と、ケアマネさんを通じて営業があったから
・猛暑のあいだ、祖母が生活する1階の室温管理を小まめにするのが面倒だったから
・祖母がいなくなると、母が猛烈に喜び、元気になるから
祖母(母にとっての実母)がいなくなり、大層ご機嫌なうちの母親。母にとっての祖母は、目障りで自分の手を煩わす「1日も早く死んでほしい」存在。
実家が血の海になるのが怖くて、帰ってきたんだもん、わたし。
そして、みーたんはというと、祖母が不在だというのに、前以上に1階に入り浸っている。
・・・おかしい。
嫌な予感は的中。
人間の存在が消えた1階は、あの方たち(奴ら)にとってのパラダイス。
当然、猫にとってもパラダイス。
この夏、みーたんは昆虫採集にはまっている。
今週、二夜連続、ベッドに半殺し状態の大型Gを持ち込まれた。死・・・ぬ・・・
みーたんのおかげで、大型Gを「ちょっと大きめのコオロギ」と思い込む術を身につけた。
猫を飼うということ、保護猫を譲り受けるということ
保護猫かあさんが、私にみーたんを託すとき、言いにくそうに、でもハッキリと聞いてきた。
「先住猫の黒猫さんとの相性が悪かった場合、返却ってこともあり得る?」
少しムッとして答える。
「戻す可能性があるくらいなら、そもそも引き受けない」
うちの母と私の猫飼育歴をなめてもらっちゃ困る。みーたんは、私が飼う12番目の猫だ。
生き物を飼うって覚悟のいること。
その覚悟ができていない人は、毎日TikTokで犬猫の動画を楽しむだけに留めておいてほしい。飼おうなんて大それたことは思わないでほしい。
ついでにいうと、いい加減、ペットショップで動物を買い求めることもやめてほしい。
犬猫が好きだというのなら、動物愛護リテラシーをもっと高めてほしい。
〜三島の保護猫かあさんへ〜
みーたんは、毎日走り回ってよく食べて快便。元気に過ごしています。
夜中に母の部屋に忍び込み、黒猫のごはんを勝手に食べたりもしています。
目下のライフワークは昆虫採集と盗み食い。
私はといえば、いつかベッドにネズミを置かれるんじゃないかと怯える毎日。
そんな楽しい日々です。
みーたんを譲ってくれて本当にありがとう。
こんなに愛おしい存在は、ほかにはいません。