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小学5年生から始める妊活

妊娠をとうに諦めた42歳くらいの頃、鍼灸師の知人(30代女性)に言われました。

「30代でそれだけデタラメな生活をしていたのに、普通に妊娠できると思っている知識の無さが恐ろしい」

ずいぶんとハッキリ言うな、、、と思いつつ、納得しかなかったので、私の事情および心の変遷を書きます。

10〜20代は生理不順をラッキーだと思っていた

初潮が中2で次に生理が来たのが高2。謎の3年ブランク。

以降、42歳頃まで(会社を辞めるまで)生理が毎月来ることはなく、年に9回程度。
量も少なく、3日で終わることも。

生理痛に苦しむ友人たちと比較し、自分はラッキーなんだと思っていました。
生理が重くて薬を飲む?学校や会社を休む?ちょっと意味がわかんない。そんな生理ライフ。

仕事が多忙を極めた30代前半は、徹夜や会社に泊まることもザラ。このへんでメニエールを発症。
朝目覚めて地震だ!と思ったら、揺れてるのは自分の脳内だった。

35歳のときは、同僚の自殺にショックを受け、まるっと1年間生理がストップ。
完全にメンタルとつながってるんだな〜とボンヤリ思う程度でした。危機感ゼロ。

30歳のとき、子どものいる生活はいらないと思った

子どもの頃から子どもが好きじゃなくて、彼らの空気の読めないところが苦手でした。

よって、子どもが欲しいと思ったことはなかったし、それゆえに結婚にも積極的ではなかった。人生で2回も同棲経験があるのに。

30歳の頃にした私のシミュレーションはこんな感じ。

このまま3歳下の同棲相手(職業はSE)と結婚して、わたしは派遣かパートで共働き。

夕方、保育園のお迎えに行く前に買い物を済ませたいけれど、買物袋を持って保育園に行くと先生たちに叱られるから、仕方なく先に子どもを迎えに行って、スーパー行って買い物して、じゃがりこを勝手にカゴに入れる子どもと格闘しつつ、帰宅して子どもにDVD見せながら急いで夕飯の支度。
旦那の帰宅は早くて24時だから、先に子どもと一緒に食事とお風呂を済ませて、寝かしつけてるあいだに寝落ち。

週末は子どもにねだられて、朝はマックのハッピーセット。
旦那が行きたい行きたいうるさいので、ヤマダ電機かヨドバシかビックカメラに行き、そのあとイオンで買い物して、休みが終わる。

息抜きしたくなったら、旦那に子守りを頼んで出掛けたりもするけれど、旦那の「やってやってる感」にイチイチ腹が立つ。

オメーの子どもなんだよ
よそのオトコの子どもじゃねーんだよ

30歳さとちゃん

ぎゃああああああーーーーーーーー

同棲相手が「賃貸に住み続けるのがバカバカしいから、そろそろ家を買いたい」と、結婚したそうな雰囲気を出してきたため、これはいよいよ逃げられないぞ、、、と、上のシミュレーションをしてみたのでした。

そしたらうっかりつまらない人生をイメージしてしまい、30歳を過ぎたところで安定を放棄。人生の途中まで安定路線まっしぐらだったのに。どうした、自分。

34歳のとき、エイリアンに思考を乗っ取られる

19歳のときから彼氏を切らしたことがなかったのだけれど、34歳で福岡転勤になった最初の半年間だけ、彼氏がいませんでした。

まあ、そんな時期も必要でしょう、と考えていた矢先、異変が起こる。

妊娠したい欲求、正しくは「妊娠してお腹を膨らませたい欲求」が芽生えたのです。
相手もいないのに、なに言ってんだ。

バスに乗っていると、妊婦さんを秒速で見つけます。

そして、妊婦さんバッチを確認したあと、ササっと近付き「ここの席空いてますよ!」と親切風に声を掛けて、妊婦さんの真横に立つ。妊婦さんのお腹を遠慮なくジロジロ観察したいから。

羨ましい。本気で羨ましい。わたしもこんなふうにお腹を膨らませてみたい。妊娠したい。

好きな人がいるわけでも、子どもが欲しいわけでもなく、ただただ、妊娠してお腹を膨らませたいという切なる願望。

これは、、、完全に子宮に思考を乗っ取られているんだな・・・と、気づく。こんなことが自分の身に起こるとは。なぜだ?なぜいまなんだ?

この乗っ取りは約1年間続き、1年後にケロっと元通りに。いまも忘れられない不思議な体験。

35歳で好きな人の子どもが欲しいという感情が芽生える

35歳から付き合っていた彼のことが好きでした。
彼の子どもが欲しいと思いました。既婚者だったけれど。

もしも子どもができたら産んでもよいか?と尋ねたら、いいと言うので、自然にできたらいいなーと、それだけで幸せな気持ちになり(人生初)。

わたしの恋愛事情を知る仲良しの総務の先輩に「未婚であっても、出産に伴う会社の制度は全部受けられますか?」と相談したところ、受けられるとわかったので、子どもを産むなら会社は辞められないと考えていました。

不順ゆえに、毎月遅れがちで生理が来ると、2つの感情が同時にやってきます。

「ああ、良かった」と、心の底から安堵する、未婚の母になる勇気を持てずにいるわたし。

「ああ、ダメだった」と、深く深く哀しむわたしの子宮(エイリアン)。

会社のトイレの鏡に映る自分を見て思ったのは前と同じ。

「エイリアンに乗っ取られている」

42歳でようやく生理が順調になる

会社を辞めて一切のストレスから解放されたあと、途端に生理が順調になる。メンタルと生理がわかりやすく直結。すでに42歳。そのあとすぐに彼とも別れた。もう妊娠は望んでいない。

だいぶおせーんだわ(子宮に言ってます)

じゃあ、初潮から働き始めるまでの生理不順はなにが原因だったのだろう?

いま書きながら気づいた。

12歳?13歳?記憶を飛ばしてるから曖昧だけど、性的に嫌な思いをして心に傷を負った。あれは生理が始まる前だったか。いま、初めて気づいたことに驚いている。無関心なのか無意識に逸らしているのか。

プロの人頼む

わたしの母は、24歳でわたしを産み、27歳で弟を産んだ。なんの苦労もなく妊娠した人なので、娘の生理不順を知ってはいても、婦人科に連れて行くことはなかった。最近、本で読んで知ったのだけれど、わたしのように初っ端からつまずいたら婦人科に相談したほうがいいらしい。母もわたしもあまりに無知すぎた。

小学5年生のわたしに「ちゃんと自分の子宮と向き合ったほうがいいよ」と説得を試みたいが、きっとこう言うだろう。

「えー、別に子どもほしいとか思ってないし」

20代のわたしも30歳のわたしも、まったく同じように答えるだろう。

あいつらの肩を揺さぶって、唾を飛ばしながら熱弁を奮いたい。

あんたの考えとか、まじでどうでもいいんだってば。
そうじゃなくて、思考と感情を子宮に乗っ取られるんだよ。エイリアンの如く乗っ取られるんだよ。

自分の子宮に無関心だった事実を一切省みることなく、「妊娠できない自分が可哀想」みたいな思考に陥るんだよ。そんでもってその悲しみの深さたるや、ちょっと信じられないくらいの深さなんだよ。いやいやまじで。
ちょっとわたしの話聞いてる?

ちゃんと聞いてもらえない気がする。自分のことだからわかる。
なんか変な夢見たなーってつぶやいて、歯磨きを終えた頃には完全に忘れていそうだ。

だれかプロの人頼む。初潮を迎える世代にどうか正しい知識を。
彼女たちが人生のどこかで「産むこと」を望んだときに、悲しむことのないように。

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書いている方と面識ないので、許可なく貼ってます✨

さとちゃん: 1973年早生まれ。2023年8月から老老認認介護をサポートするため実家暮らし。推しはSixTONESジェシー。使命はライトワーカーとしての任務を果たすこと。